2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

通信28-15 ばったもんのドゥドゥクという楽器に振り回される

アルメニアの民族楽器ドゥドゥク、そいつに魅かれてもう十年以上になる。きっかけはトゥバの歌姫、サインホ・ナムチラクのCDさ。サインホの歌声に風のように寄り添う不思議な音色、うん、まさに度肝を抜かれたってのはこの事だ。 半年ほど前にある民族楽器を…

通信28-14 犬のようにばたばたと走り回った日々

ここ数年にしては珍しく、随分とばたばたと駆けまわる日々を送った。体力的にはしんどかったが、だからといって楽しくなかったという訳じゃあない。外に出て、未知の人たちと出会うとそれなりに元気がでるもんだと妙に感心したりもしている。 そういえばこの…

通信28-13 久々に人前でピアノを弾く事に

久しぶりに人様の前でピアノを弾く事になった。二三週間ほど前の事だったろうか、踊りのお姉さんから突然お電話をいただいた。そのお姉さん、随分と前に私のコンサートだか、ライブだかを聴きに来て下さった縁で、何度か仕事を御一緒させていただいている有…

通信28-12 「愛その他の悪霊について」について

ガルシア=マルケスという作家がとても好きで、小説を読むだけでは飽き足らず、彼の本が原作になっている映画も極力観るようにしている。ガルシア=マルケスの作品の中でも最も好きなもののひとつに「愛その他の悪霊について」というものがあるんだが、誰か…

通信28-11 ベランダに起きた異変

とうとう怖れていた日がやってきた。もう十年以上もの間、狭いベランダで汚れ物と真摯の向き合い続けてきてくれた洗濯機が壊れてしまったんだ。おそよ一時間弱で終わるはずの洗濯がいつまでたっても終わらない。ベランダに意識を向けると、確かに働いてはい…

通信28-10 年寄りはゴヤを見た

新しい眼鏡がもたらしたもの、そいつは色彩さ。よし、それならば久々に色を堪能しようと、押し入れに眠らせたままだったDVDを取り出してみた。長い間、観たいと思い続けていた映画、そいつは「宮廷画家ゴヤは見た」という、なんだかちょっと前に流行った日本…

通信28-9 ウルトラマンのように

粛々と、淡々と、静かに、我をいうものを一切出さず、作曲にも演奏にも取り組みたいと思っている。自分ごときが何をせずとも、音楽は、たとえそれが小さな歌であっても、そこにあるだけで一つの世界を余すことなく表現しているものだと、ようやく分かってき…

通信28-8 旧友交歓

昨夜は旧友と飲んだ。合うのは十数年振り、十数年前に一度顔を見たその前にあったのはさらに二十数年前だろうか。七夕様もびっくりするぐらいの御無沙汰ぶりだ。それでも一旦顔を合わせると、何の遠慮もなく、酒をぐいぐい飲み、好き勝手な事を喋りまくる、…