2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

通信23-15 もうハンバーガーを食べなくてもいいんだ

ハンバーガー屋の大きな窓、その窓から惜し気もなく降り注いでくる明るい陽射し。そのお陰でようやく校正が終わった。ほっとしている今、正直に思っているのは、うん、もうハンバーガーを食べなくても済むという事だ。数日間、毎朝、そいつを食べ続けたのだ…

通信23-12 ハンバーガー屋で過ごす朝

仕事を終えた後の、何か大切な物を置き忘れてしまったかのような妙ちくりんな不安も次第に薄れてきて、うん、いつもの薄ぼんやりした自分が戻ってきた。ここ数日は、すっかり疲れ果てて、使い古された古雑巾のような自分の体に鞭打つように、朝から散歩に出…

通信23-11 函館ってどんな街なんだろう

春嵐?いやいや、そう呼ぶのはあまりに大袈裟だろう。いきなりの驟雨が窓を打ち、強い風があたりを吹き抜ける。うん、三寒四温の三寒ってな感じだね。一昨日から冷え込みが始まったから、そうさ、明日からはまた四温に入るんだろうさ。 昨日、原稿を上げてか…

通信23-10 タケノコみたいにむずむずと

酷い憂鬱のど真ん中にいる。昨日、ようやく新作を書き終えたんだ。その前、最後に本気で作曲をしたのはいつだっただろう。よく思い出せないが、多分2004年だか2005年だか、それぐらいだったんじゃないだろうか。それからずっとリハビリと称して小さな曲をぽ…

通信23-9 まずは音から逃げる事だ

これまでほとんどの曲を青藍山の山奥か、平戸の漁村の中にある仕事部屋で書いてきた。今回、自分が普段暮らしている部屋で作曲しようと試みているんだが、これは思ったより随分と大変な事だと改めて感じている。 何が大変かって、うん、まずは自分の中に灰塵…

通信23-8 清書にはいりまあす

仕事場の閉鎖が延長になったのを機に、新しい連作集をと思い立ち、さくさくとスケッチを取り始めた私だが、おいおい、ちょっと待てよ。それ以前に絶対にやらなきゃあならない事があるだろう。そうさ、「ホルンとチェロとピアノの為の三重奏」、いい加減そい…

通信23-7 おお つげ義春さんお元気そうじゃあないか

先日、たまたま立ち寄った古本市で花輪和一の「御伽草子」という漫画を買った。何と言うか・・・何が描いてあるのかよく分からなかったり、あまりの投げやりなおちに、描かれたやつらの底抜けな性格の悪さに、「ひでえ」などと思わず呟きながらも、げらげら…